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最愛の夫が亡くなった。任務中に拙者を庇って。


「しっかりするでござる!ネギ坊主!」

「あ……楓さん……無事だったんですね……よかった…………」

「よくないでござる!ネギ坊主……お主がいなくては拙者……!」

「……大丈夫です。楓さんは強い人です。ほら、そんな顔しないでください。楓さんに泣き顔は似合いませんよ?」

「はは……そうで……ござるな」

ネギ坊主に言われ拙者は精一杯の笑顔を作った。

「そうです。やっぱり楓さんは笑顔が一番ですね」

拙者の笑顔を見てか、ネギ坊主は優しく微笑んだ。ふと遠くから蝉の鳴き声が聞こえた。

「もうすぐ……夏ですね……」

「……そうでござるな」

「楓さんとまた海に行きたかったなぁ……」

「大丈夫でござる。今度一緒に行くでござる」

「ふふ、あり…が…とう……ござ……」

「ネギ坊主……ネギ……」


昼寝をしてるかの様に安らかに眠るネギ。まるで赤ん坊をあやすかの様に楓は優しい笑みでネギを抱きしめた。

それからは毎年夏が近づ度にあの記憶が甦る。しかし涙は流さない。ネギに言われたからだ。


――お主が褒めてくれたこの笑顔で、どんなに辛くても精一杯生きるでござる


おわり

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