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目が醒めるとそこには同室のザジがいた。だがそこは寮の部屋ではないどこかの民家だった。
一瞬自分が何故こんな見知らぬ場所にいるのかと思ったがすぐに思い出した。


忌まわしき殺人ゲームが開催されたことを。


ザジと出会ったのは偶然だった。そしてザジはなんの躊躇いもなく私に武器を渡してきた。
相変わらずコイツの行動は予測できないがこんな状況で素直に信じてくれたのは少し嬉しかった。
思えば変わった奴だった。教室では遠くからクラスを眺めたりずーっと窓の外を眺めたり。
部屋では芸の練習をしていたかと思えば部屋の隅で私をずっと観察してたり。
多少不気味なところもあったがこんな状況になるとそんなことさえもよかったと思える。

「……どうしたの?」
「ああ、なんでも……」

起きてからしばらく動かなかった私が心配になったのか声を掛けてきた。

「調子悪いならまだ寝てていい……」
「いや、大丈夫だ。お前こそ寝ろ。交代だろ?」
「私は大丈夫……眠くない……」
「眠い眠くないとかの問題じゃねえよ。横になって体力温存しろってことだ」

私が説得しても首を横に振るだけだ。諦めた私はザジの隣に座った。
ただ黙って二人で入り口を見張っている。こういう無言の時間は今まで沢山あった。
カチカチと時計の秒針が動く音が響く室内で不意にザジが呟いた。

「…………ちう」
「その名前で呼ぶなっつーの」
「ごめん……でも聞いて」
「何だよ」
「…………ちさめのこと好きだった」
「…………そうか」

この状況で何を言うかと思えば………私が好き?口が悪くてぶっきら棒で根暗な私が?
前々から変な奴だとは思ったがここまでとは思わなかった。まあ私も人の事言えな……


――パアアアン!!


何だ今の音?体が動かねえじゃん?なんか腹が温かいし……

「ちう……!」

だから普段の時はちうって呼ぶなっての……ってあのザジが泣いてる?
そっか撃たれたのか……そう言われると段々痛みが増してきやがった。こりゃ……ヤバイな……

「ザ……ジ…………逃げろ………」

またザジは首を横に振った。意外と強情なやつだ。

「最後まで……離れたくない…………」

ザジが私を抱きかかえると同時に窓から何かが投げ込まれたのが見えた。
それがなんなのか理解する前に私たちは光に覆われた。




自分がどうなっても最後まで離れない、やっぱりお前は変な奴だ。

その変な奴を好きになった私もやっぱり変な奴だ。

私を好きになってくれてありがとう。

私もザジが好きだ。



これからは


二人で……


【出席番号25番 長谷川千雨 死亡】
【出席番号31番 Zazie Rainyday 死亡】
【残り??人】



おわり

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